南相馬訪問記その3


市街地にある高橋さんのクリーニング店はウッディーでおしゃれなお店でした。設計は専門家に任せたけど、材料は天然素材にこだわったとのこと。ランチまでにちょこっと時間があったので、2階の事務所におじゃましました。市内に複数のクリーニング店をもつ高橋さんは一見単なるおばさんのようで、実は福島県中小企業家同友会の役員も務める経営者です。皆からは社長と呼ばれています。

ランチ会場は「つながろう南相馬!」の若いメンバー須藤栄治さん(のお母さん?)が経営するお店。営業は基本的に夜のようですが、特別に開けてくれました。もう一人の若者は、ファッションデザイナーでショップを経営する宮森佑治さん。さらに建設業の石川俊さん。また、高村美春さん(お仕事が何してるかは聞き逃しました)が諏訪中央病院の鎌田實さん(チェルノブイリに何度も入っているお医者さん。南相馬にも通っている)と共に登場。加えて原発から11㎞に家があり、今は二本松に避難している、Tさんご夫妻が急遽くわわりました。

みなさん、そう頻繁に会っているわけではなさそうで、久しぶり!という感じで、お互いの近況とか、行政の動きとか、ものすごい勢いで情報交換が始まって、最初は皆が何を話してるのかが解らないぐらいの状況。

Tさんはたまたまこの日の午前、警戒区域内の家に一時帰宅をしてきたとのこと。「避難が解除されたら、戻って家に住みたいと思っていたけど、もう無理だと思った。戻れないよ」「なぜ?」「だってもう家の中はすごいカビだらけでとても住めない」「4ヶ月もたてばそうなるよねぇ」「屋根だって壊れてるでしょ」「なんか、今度ブルーシートで屋根を覆うという計画があるらしいよ」「ええ!今更意味ないでしょ、なんで?」「避難解除の時を考えて、一応、やりましたって(※東電がか、行政かがちょっと不明)事じゃないの」「信じられない、意味ない」「いずれにしても事故の収集がつかないと、どうしようもないし」「今、中は動物天国ですごいらしい。今度、行政が牛を殺処分して、それを埋める穴を建設業者が掘るために中に行くことになりそう」「それってどこに埋めるんですか?」「原則持ち主の敷地なんだよね。牛を埋めるのに5メートル掘るわけだけど、普通じゃ掘れないでしょう」・・・・

と話は果てしなく続くわけですが、Tさんの「こんなこといったら、なんだけど、いっそ(家が)津波で流されちゃった方がよかった」とぽつんと言った一言が切ないです。高橋さんが「○○○さんも中に入って同じ事言っていたよ」「皆、そう言うんだよ。折れそうになるよね・・・」

彼らの家は、やや高台だったので、津波には襲われなかったが、3/12の夜にとにかく避難してきたとのこと。自分が持参した晶文社の「東日本大震災復興支援地図」を「へぇ〜、こんなのあるんだ」といいながら家の場所を教えてもらいました。どうもお二人の息子さんは高校球児のようで、皆、口々に「もう一息で甲子園に行けなくて残念だった!」が合い言葉のようにかわされます。

話はそこから子どもたちのこと、放射線除去の話へ・・・

つづく……。

 

 

 

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南相馬訪問記その3 への2件のコメント

  1. かんゆ より:

    以前、森さんのファシリテーター講座を受講した者です。
    『おかげさま』には、時々おじゃましていました。
    長いこと更新されていなかったので「お忙しいのだなぁ」と。
    南相馬に行かれたのですね。
    私、18までその南側の隣町に住んでいました。
    「いつか行きたいなぁ」と思っていたら、こんな事になってしまいました。
    訪問記のつづき、待ってます。

  2. もり より:

    かんゆさん、こんにちは。忙しいかったというより、書く気がしなかったのが多分正しいです。南相馬は海山10分でいいとこだと思います。ホントに。

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